
動脈硬化と言う言葉はよく耳にすると思います。高血圧、糖尿病、高脂血症、喫煙、ストレス、年齢などにより血管(動脈)がいろいろなカス(粥腫)で詰まってくる病態です。これが心臓を養っている冠状動脈(大動脈の始まりの部位から左右一本ずつ出ています)に起こると心臓が必要とする血液量が送れなくなり血液(酸素)不足となり心臓が危険信号を出します。その時の胸などに起こる痛みが
狭心症
です。
血管が急に完全に詰まってしまうと血液が送れなくなり、心臓の筋肉が部分的に死んでしまい(壊死)、非常に危険な状態に陥るのが
心筋梗塞
です。
これらに対して手首や肘にある動脈から細いカテーテルという管を使って冠状動脈を造影し、狭くなった所を見つけ出し(
心臓カテーテル検査)、風船のついたカテーテルを用いて狭くなった部位を広げてやったり(PTCA
)、ステントという金属の網状の筒で血管を補強したり、時にはカスを削り取ったりする治療を行います。
当科でも平成10年10月より心臓カテーテル検査を始め、年間700〜870例を行い、風船治療(PTCA)は年間220〜280例、そのうち急性心筋梗塞に対する緊急治療は年間70〜90例行っています。
この他にも心臓の電気系統の障害であるいろいろな不整脈に対する検査と治療(ペースメーカー植え込み術や高周波焼灼術など)、急に息苦しくなって肺に水が貯まってしまう急性心不全や徐々に足などに浮腫が来てしまう慢性心不全の検査と治療などを24時間体制で行っています。
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